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データを「10億年」保持可能:カーボン・ナノチューブ利用 | WIRED VISION
カリフォルニア大学バークレー校の研究者らが、カーボン・ナノチューブを用いた新しいデータ保存技術を考案した。10億年以上もデータを保持できるというものだ。
同技術は、現在のデータ保存方法全般に見られる問題を改善するために考案されたという。記録密度が高まるにつれて、記録媒体の寿命は短くなっている、と研究チームは指摘する。たとえば、石に刻んだ文字は、3800年経ってもまだ大部分が読めるが、現在普及しているデジタル記録技術、たとえばハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの寿命はわずか10〜30年ほどだ。
今回の研究の記録装置は、中空のカーボン・ナノチューブ内部に鉄のナノ粒子を封入したもの。カーボン・ナノチューブは分子レベルの管状物質で、通常、炭素同素体でできている。データの保存には、ナノチューブに小さな電圧の信号を加えることで、鉄ナノ粒子のシャトル[画像参照]を動かし、チューブ内を行ったり来たりさせる。ナノ粒子がチューブの端から端へ移動することで、「1」と「0」の二進状態が作られる。
ナノ粒子の位置は直接読み出すことができる、と研究チームは『Nano Letters』誌の最新号に発表した論文の中で述べている。「ナノ粒子の運動は可逆的であるため、メモリのビット[1か0か]は書き換えることが可能だ」[カーボンナノチューブ内のFeナノ粒子の位置は、電気抵抗の変化という形で読み出し可能という。
この技術は、文書などの保管用として大きな可能性を秘めている、と研究チームは主張する。ナノ粒子を用いた記録装置は優れた永続性を示しているからだ。[永続性記憶装置は、電源が切れてもデータを保持できる機器のこと。EE Timesの記事によると、今回の技術は熱力学的安定性が高いという]
また、小さなスペースに多くのデータを保存できるという利点もある。この装置の記録密度は、1平方インチ当たり10の12乗ビットに達すると予想される。郵便切手1枚分のスペースに、DVDほぼ25枚分のデータを格納できる密度だ。[EE Timesの記事によると、平方インチ当たり1Tビット以上。既存のメモリー技術では、同10G〜100Gビットのデータを10〜30年程度保持]
カーボンナノチューブでできた世界で最も「黒い」物質(1) | WIRED VISION
独立行政法人産業技術総合研究所 計測標準部門の水野耕平博士らが開発した「カーボンナノチューブ黒体」はあらゆる波長の光の97〜99%を吸収できる、この世で最も「黒い」物質だ。ひょんなことから生まれたこのカーボンナノチューブ黒体は、環境や計測、映像機器などに応用できる可能性がある。
asahi.com(朝日新聞社):エレベーターで宇宙に行けるかも 東京で今秋国際会議 - サイエンス宇宙エレベーターとは、赤道の上空、高度約3万6千キロに浮かぶ静止衛星から地上に向けてケーブルを垂らし、それをガイドとして利用して、宇宙との間を昇降するエレベーター型宇宙船のこと。
バランスが取れるように、静止衛星から地球と反対方向の宇宙にも向けてケーブルを伸ばすため、その総延長は月までの距離の約4分の1にも達する。ケーブルは、静止衛星と共に宙に浮いた状態となるので、よじ登っても落ちてこない。地球の重力を脱出する燃料がいらないので、宇宙旅行のコストが約100分の1になると見込まれている。総建設費は、約1兆円の予定。
SF作家の故アーサー・C・クラークが小説「楽園の泉」で紹介して有名になったが、実現は不可能に近いと考えられてきた。どんな素材でもその重さに耐えきれず、ケーブルが途中で切れてしまうからだ。計算上は、鋼鉄の約180倍もの強度が必要。だが、日本宇宙エレベーター協会会長で、IT会社社長の大野修一さん(40)によれば、軽くて強いカーボンナノチューブが開発され、必要強度の約4分の1の強さの繊維がすでに造られているという。米国では、米航空宇宙局(NASA)が賞金を出すコンテストも開かれている。